2022年も残りわずかとなる中、泉北ニュータウン教会ではみなさまのお支えにより待降節第4主日礼拝を献げることができました。寒さ厳しい中、そして新型感染症が次第に勢いを増す中で通常どおり礼拝をお献げできたのはまさしく喜びでした。
本日の礼拝での聖書の箇所は、天使ガブリエルによる娘マリアへの受胎告知でした。いかに内容が祝福にあふれているとは言え、「人の目には根拠なき祝福」を前にしてわたしたちであればとまどい、一旦は断るか留保するはずです。しかしマリアは堂々とガブリエルに向きあって語らい、「お言葉どおりこの身に成りますように」と応じます。そこに何ら迷いはなく、うら若い娘ながら前人未到の道に招かれていきます。
30年を経てマリアが観たのは、わが子が救い主として人々から慕われながらも世の権力者に濡れ衣を着せられ、十字架で処刑されるという惨い姿でした。しかし処刑された息子であるイエス・キリストの復活に立ち会ったのもまた母マリアでした。一見すれば現代はおろか当時でも荒唐無稽であり得ないはずの「処女降誕」の秘義・秘密は、復活という「いのちの死への勝利」と堅く結びついています。
年の瀬にさまざまな不安や悩みを抱えて道ゆく人が増える中、飼葉桶にすやすやと眠る嬰児イエスは、すべてのいのちに祝福を備え、すべての弱さややぶれを神が護ってくださることをはっきりと示しています。
「お言葉どおりこの身になりますように」とのことばをわたしたちもともにし、こどもたちのためにいのちの希望の光を高くかかげてまいりましょう。みなさまの新しい一週間に神がともにおられますように。