おかげさまで降誕前第5主日礼拝を献げることができました。本日は収穫感謝の日礼拝でもありました。
収穫感謝の日礼拝とは、爾来英国のピューリタンたちがメイフラワー号という船に乗り、北米の東海岸に到着するも飢饉と疫病に苛まれ、見かねたネイティヴアメリカンに助けられた記念として教会では語り継がれてきました。日本の教会はアメリカ宣教団の影響が強く、そのような習慣も定着したのかもしれません。しかし現在では多方面からの検証が行われて、そのように助けてくれたネイティヴアメリカンへの弾圧もまた問われているのが現状です。ただしだからといって助けの手を差し伸べてくれた先住民の気持ちは決して否定されはいたしません。
わたしたちの身の回りには、このようにドラマティックではないながらも、そのわざを「一粒の麦」に喩えられる方々もおられます。教会やこども園、放課後等デイサービスで奉仕にあたる職員の方々の労、また大阪市あいりん地区・通称「釜ヶ崎」で地域医療に励みながら、いのちを奪われてしまった内科医の働きもまた存じています。事件の後、同じように働いていた人々から「存じません、知りません」とそのわざを幾度否定されても、神の前での種蒔きは着実に実を結び、十五年後の今日にいたります。
礼拝で献げられた収穫の実りは、おもに生活上人一倍暮らしを切り詰めなくてはならない方々のために用いられます。平安仏教でいう餓鬼道のような独占ではなく、イエスが五千人の名もない人に食を分かち合った分かちあいの喜びを尊びたく存じます。
新しい一週間、主なる神の祝福がみなさまとともにありますように祈ります。みなさまもともにキリストの福音を分かちあってはいかがでしょうか。日曜日にはどうぞ教会にお越しください。