みなさまの尊いお祈りのお陰で 本日は聖霊降臨節第4主日礼拝を献げられました。本来ならば「花の日・こどもの日礼拝」を献げるところ、コロナ禍の折にて中継礼拝のみといたしました。
聖書の箇所は『マタイによる福音書』でも有名な「地の塩・世の光」の箇所。とくに「塩」が神を讃えるための尊いわざに重ねられるところはいつ味わっても新鮮です。
当時、地中海を囲む地域で大切にされた岩塩は 今日でいう塩化ナトリウムの結晶体ではありませんでした。さまざまなミネラルや不純物とともに掘り出されたせいか、放置されれば劣化したり風化したりして、塩気を失うことがあり得たとのこと。当時と今日の食卓の異なりを感じずにはおれませんでした。
また、塩は健康や衛生・保存に役立つだけでなく、兵器としても用いられました。古代ローマ帝国では、徹底抗戦する民の土地に塩をすき込んで、麦をはじめ農業を台無しにするという策をも講じました。第一次産業を根絶やしにされた民は、ローマ帝国に恭順の意を表するほかに道はありませんでした。
しかし。神の愛によって大地の恵みとして備えられた地の塩は、自らを溶かし無にしてまで人々のよき味を引きだします。主なる神の謙虚さとともに、新しい一週間を始めましょう。
主にありて