2021年9月12日日曜日

聖霊降臨節第17主日礼拝を執り行うことができました

みなさまのお祈りのお陰で聖霊降臨節第17主日礼拝を執り行うことができました。同時に中継礼拝におきましては中継用ソフトに一部誤作動があり、充分に中継を配信できませんでしたこと衷心よりお詫び申しあげます。同様の配信ミスが起きないよう気をつけてまいりたく存じます。万一の場合には事前収録の動画もございます。こちらもご利用ください。

思えば本日は2001年9月11日の米国同時多発テロ事件から20年を数える日曜日であり、聖書の箇所は『マタイによる福音書』18章にある「仲間を赦さない家来」の譬えでした。この20年、世界中で「報復」が叫ばれる中で多くのアラブの青年、イラクの青年、アフガニスタンの青年、アメリカの青年のみならず多くの家族が犠牲になりました。その傷をひきずったところに今があります。

テレビ番組でも「倍返し」が決めゼリフとなったドラマが高視聴率を稼ぎましたが「報復」や「倍返し」に大人が夢中になる中、あらためて人類の歴史が進歩しないものであるとため息をつきます。同時にキリストの報復原理を超えた赦しの教えが今なお力を失ってはいないと気づきます。米軍撤退後のアフガニスタンになおも現地に留まる国連職員や、中村哲医師の志しとともに汗を流すNGO団体・ペシャワール会の姿があるからです。

わたしたちも身近なところでつまらないことにいら立ち不寛容になりがちな自分に気づかされ恥ずかしくなります。確かにコロナ禍の日常には苛立ちが溜まりがちではありますが、そんなときには主イエスも仰いだ空を見あげて深呼吸いたしましょう。それが難しければ目を瞑り祈りをともにしましょう。空を仰ぐのも瞑目するのも祈りのかたちとして古来より尊ばれてまいりました。赦しの教えを聖書の世界とともにしたく存じます。みなさまの新しい一週間に神さまがともにおられますように。