本日の聖書箇所は『ルカによる福音書』7章11〜17節。ナインという町にさしかかった時に葬列に出遭ったイエスの物語がテキストとなりました。女手ひとつで育てた一人息子の葬られた棺に手を触れ、「もう泣かなくてもよい」との言葉のもと若者を甦らせるイエスのわざが劇的に描かれます。
しかし他方でわたしたちは、棺はおろか骨壷にさえ石ころや木の枝しかなかった母親の悲嘆を知っています。古代社会の過酷な暮らしと地球規模の危機に晒される暮らしとのあいだを行きつ戻りつしながら『聖書』を味わっているのがわたしたちの現実です。
しかしだからこそ「死は終わりではない」との『聖書』ならではのメッセージがわたしたちの日常に迫ります。「いのちこそ宝である」とのリアリティーが迫る瞬間です。
本日の礼拝後には教会関係者の納骨式を執り行いました。死はいのちの終着点ではなく、新しいいのちへの凱旋としてキリスト教では理解されます。
キリストの復活の出来事に示された希望によって、わたしたちはいかなる悲しみに襲われようと必ず「逃れの道」を備えられています。その希望に背中を押されながら、ともに新しい一週間を始めましょう。みなさまの新しい一週間に主なる神がともにおられますように祈ります。