おかげさまで降誕節第4主日礼拝を献げることができました。暦では大寒を迎えましたがあたたかな陽の光につつまれた朝を迎えました。
説教のテキストは『ルカによる福音書』5章12節以降に記されている、漁師がイエス・キリストにすべてを捨てて従うという場面。人の子イエスのことばに従い昼ひなかに網をゲネサレト湖の沖合で投じたところ、漁師たちは予想に反し豊かな収穫を授かったとの物語です。古代でも現代でも漁業はまことに命がけの仕事でした。
不思議なことに、大漁だった事実を漁師たちは素直に喜べず、イエスにひれ伏して「主よわたしから離れてください。わたしは罪深い者だからです」とつぶやきます。その描写には、人の子イエスの不当な身柄拘束の際に逃げ出したペトロの姿が隠されていました。紀元80〜85年ごろに成立したとされる『ルカによる福音書』の書き手集団は、弟子たちのキリストの処刑の際の振舞いを覚えているのです。その後の失望に満ちた日々からの立ちなおり、やりなおしの姿もまたこの場面には重ねられているともいえるでしょう。日曜日の礼拝は、そのような「やりなおし」から始まる新しい出発を意味しているのかもしれません。阪神・淡路大震災から30年を経てなおも苦しみの途上にある方々とのともにある日ごとの祈りと出発が求められているようでした。
礼拝後には「アメリカの教会巡り」と題されたお話を、泉北ニュータウン教会の交わりを大切にしてくださるN兄から学び、豊かな一日となりました。衷心より感謝申しあげます。
みなさまの新しい一週間に主なる神のますますの祝福がありますよう祈ります。感謝。