2025年1月26日日曜日

降誕節第5主日礼拝を献げることができました

おかげさまで降誕節第5主日礼拝を献げることができました。教会の庭にある梅のつぼみもふくらみ、今朝は今年初めての梅の花を愛でることができました。
 

俗に「桜伐る馬鹿 梅伐らぬ馬鹿」と申します。江戸時代に人工的に交配された結果生まれたソメイヨシノは種により育つのではなく、挿木により広がってまいります。春一斉に開花するのは今日的にはクローンであるがゆえの現象だとされ、病害虫には弱いとされます。
 

他方で梅には多くの品種があり、生命力も旺盛で枝の手入れをしないと却って日当たりが悪くなるので枝を程よく伐採しなくてはなりません。多様性を保てるこその強みだと申せましょう。
 

最近の世界を鑑みますと、何かにつけてこの生物的多様性のみならず社会的多様性を否定的に受けとめる気配が生じつつあります。しかし生命力とは抑圧されればされるほど強靭になるとの性質も併せ持っています。

囚われの身となった洗礼者ヨハネから、神の愛の訪れを説きつつ証しする役目を託された人の子イエス。その交わりは洗礼者ヨハネ以上の恵みの力を発揮して人々のいのちをより豊かに花咲かせます。

一月最後の礼拝となりました。さまざまなライフステージの変化や受験などのハードルに向き合う方々も多いかと存じます。このような状況下では日常では考えられない圧力や不安に襲われる場面もあることでしょう。

しかしこのようなわたしたちにイエス・キリストは「安かれ」と仰せになります。多様性をより深めつつ、淡々としかし確実に、次年度へのステップを進みたく願います。病の床にある方々、療養中の方々に神の癒しと支えがありますように祈ります。